私が在籍していた引越し業者では、抜き打ちで現場作業に本部スタッフが視察を行っていました。もちろん支店のメンバーは、営業所長ですらその視察の行き先を知りえません。まさに抜き打ちです。
少し前に、経営者自身が視察に行っているようなシーンがテレビの取材で流れていたのでご存知の方もいるかもわかりません。その引越し業者では、全国どこの営業所で誰が作業を行っても親切・丁寧で、統一された一定のサービスを提供できるようにという考え方から、そういった視察を行っているのです。
視察をする本部スタッフは、車の中から隠れて作業風景をカメラで取っていきます。そして作業員が良い作業をしているか、皆さんにとって良くない作業をおこなっていないかをチェックするのです。
現場の作業員は、視察のスタッフから見て一定のレベルに達していないと判断されると本部で研修をうけることになります。そういった視察がいつ来るか分からないので、いつも丁寧で決められた作業を行わないといけないという気持ちになるのです。
全体的には、この視察は上手く機能しているのかな・・・とは感じました。ただ、よいことばかりではありません。引越しは色々な現場のケースが存在して、時には柔軟に対応しないといけないこともしばしばあります。
こういった場合に、臨機応変に対応しようとするスタッフと、決められた作業を守ろうとするスタッフがぶつかって、作業が上手くいかない・・ということも結構ありました。
引越し業者さんも丁寧な引越しを実現する為に色々頑張っている・・・というお話でした。 |