そもそも一括見積もりサービスをよく知らない方の為に、まずはそこからご説明しましょう。
簡単にご説明すると、引越しをされる皆さんが名前・住所・電話番号・メールアドレスなどの個人情報と、家具やダンボールなどの荷物の量、荷造り・荷解きなどの作業内容、エアコン・洗濯機取り付けなどの付帯サービスの希望の有無を一度だけ入力することによって、複数の引越し業者へ見積もり依頼が出来るサービスのことです。
この一括見積もりサービスを主催する業者は、IT業者やWEB展開に積極的な不動産業者がほとんどです。
不動産業者はもともとインターネットの台頭以前から、賃貸や分譲のユーザーを引越し業者へ紹介することにより紹介料を得ていました。これが彼らの大事な収入源の一つでした。インターネットの普及とともにWEBへの対応が早い不動産業者は、自然の流れで自社のHP内でも引越し業者を紹介するコーナーを設けました。このパターンが一つ。
そしてもう一つはIT業者です。インターネットの世界では保険や各商品の価格比較を行うのが大きなビジネスモデルとして育ってきました。そして、引越し業界向けの比較サイトを作ればどうかということで、2002年ごろから色々なIT業者が参入を開始。全国の引越し業者に参加を募り、今では不動産業界の主催するサイトよりもこちらの方が力を持つようになりました。やはり、インターネットの性質を色々な面で熟知しているIT業者は流石という感じです。
そこから数年ほど掛けて、各一括見積もりサービスはそれぞれ特徴を持つようになってきました。勿論淘汰されて消えてなくなったところや、強い業者に買収・統合されたところもたくさんあります。そして今でも新規参入してくるIT業者さんも多いですが、私が見る限り先発サイトの真似をしているだけの様に感じます。
主催しているIT業者がはっきりコンセプトを持って引越し業者の選別を行ったり、入力フォームの項目を決めたりしてサイトのサービスをコントロールしていますし、引越し業者側も見積もりサービスに参加するメリットが有るかどうかを絶えず考えています。参加引越し業者をある程度確保できないとこのビジネスモデルは成立しませんから、IT業者も引越し業者の意見を配慮せずにはいられません。そして何よりもこれらのサービスを利用される皆さんのアンケートやクレームなどのご意見があって今の形に落ち着きました。
現在、引越しの一括見積もりサービスは大きく3つのタイプに分けられます。
- オーソドックス型
- ブランド志向型
では、まずオーソドックス型から。
→ オーソドックス型 |